第1回 坊っちゃん学習『学校給食試食会』

日時:令和元年6月4日 火曜日 11:30~13:10
場所:石井東小学校 多目的室

47名の保護者が参加し「学校給食試食会」が開催されました。
はじめに、栄養教諭の菅先生から、給食についての講話がありました。

IMG_0872

石井東小学校の給食は、松山南共同調理場で作られていて、調理場では近隣の学校と合わせて、現在約5,700人分もの給食を作っているそうです。

給食の時間には、6つのねらいがあり、
・楽しい会食  ・健康によい食事のとりかた
・勤労と感謝  ・食事と安全、衛生
・食事と文化  ・食事環境の整備
を目的としています。

献立については統一献立方式をとっており、市内の小・中学校を同じ献立にしていて、献立は約一年も前から考えているそうです。また材料は、共同購入することで、価格をできるだけ安く押さえているそうです。
ただ食材は、今多くの価格が上昇していて、おかずにかけられるお金が限られてきて、やりくりが厳しい状況とのことでした。

IMG_0865

食材は、なるべく地元の、近いところから購入しているそうです。まずは松山市産のものを、なければ中予産、それでもなければ県内産、四国産、九州産、と範囲を広げて探すそうです。
また、特注で作ってもらっている食材もあるそうで、例えば、今日の献立の材料の一つ、ちくわは、アレルギーのこともあり、卵の入っていないものを特注しています。

今年度の給食の取り組みとしては、松山市でG20の大臣会合が開催されるのに合わせて、5つの国(ドイツ・イタリア・インド・韓国・アメリカ)にちなんだメニューを献立に取り入れる予定だそうです。
また「家庭のおすすめ献立募集」も行うそうで、入賞した献立を学校給食で調理する企画もあるそうです。

講話の中では、調理場の様子を紹介するVTRもありました。

IMG_0891

調理場では、異物混入をなくす取り組みとして、作業動線図や異物確認作業を徹底しています。例えば、煮干の中に紛れることがある網の破片等は、手作業にて確認・除去を行っているそうですが、異物を見つけやすいように工夫を重ね、黄色の敷物の上で作業をすると異物を一番見つけやすいと分かり、実施しているそうです。

給食メニューの汁物は、1,000人分を一つの釜で作っていますが、火の通りを徹底させるため、温度の確認もしっかり行っています。
ご飯は、一つの釜で7kgの米を炊いていて、早く炊く工夫としてお湯を入れて炊き、ガスのレーンの上を釜がゆっくり移動しているうちに炊けるようになっているそうです。できた給食は、各クラス分ずつ計量して分けていきます。

アレルギー食については、別の部屋で調理しています。家庭のキッチンほどの広さの場所で、現在約100人分のアレルギー食を作っています。アレルギー食は、本人の口に入るまでに別の物が混入しないよう、蓋を真空にして閉めて本人まで運んでいるそうです。

IMG_0889

子供たちの食べる給食の安全のため、また限られた時間の中で効率良く作っていくために、様々な工夫がされていることが分かります。

講話の後、家庭教育部の皆さんに配膳をしていただき、温かい、美味しい給食をいただきました。

IMG_0898

本日の献立
牛めし・豆腐汁・ちくわの磯辺揚げ・酢の物・牛乳

IMG_0908

最後は、参加した保護者からの質問タイムでした。

Q:給食で出る残食はどうしているのですか?
A:一時期はたい肥作りに利用していましたが、コストがかかり過ぎて現在はやっていません。学校では、各人が食べられる量を食べるようにしているが、栄養面と給食費を各々からもらっているということもあり、自分の分はできるだけ残さず、一口でも多く食べよう、と声掛けしています。

Q:食材は近くで購入、とお話がありましたが、牛肉等高い食材も近くのものを購入しているのですか?
A:牛肉も県内産のものを使っています。できるだけ近隣のものを利用しています。

多くの方々の協力があって、子供たちの食べる給食が美味しく、また安心・安全に成り立っていることを改めて実感しました。感謝して、残さず大切にいただきたいものです。準備をしてくださった家庭教育部の皆さん、貴重なお話をしてくださった菅先生、ありがとうございました。