松山市小中学校PTA連合会2Bブロック交流会

令和5年12月3日(日)松山市小中学校PTA連合会2Bブロック交流会が、松山市立椿中学校にて開催されました。
今回は、元中学校教諭、現在は国際理解コーディネーターを務める中矢 匡さんより、紛争地域や災害被災地での体験を聞き「生きる意味」や「命の大切さ」を考える講演内容でした。

講演会「地球の上に生きる」

最初に、中矢さんがエジプトで過ごされていた時に着ていた服装で登壇し、国々の民族衣装を着た友達を紹介してくださいました。そして、中矢さんの世界の友達を紹介していただきました。チベット、ブータン、マレーシア、グァテマラ、パレスチナ、モロッコから日本に遊びに来てくれました。

自分たちの国の挨拶を教えて下さり、参加者全員で挨拶を交わし交流しました。また、それぞれの国の衣装から、その国の文化も知ることができました。
そして、「世界にはいろいろな人がいる、挨拶も違う、それでも人類が一つになるよう手を繋ぎましょう」と中矢さんと友達が手を繋ぎました。その姿を見て、参加者は、拍手をして会場は一つになりました。

その後、中矢さんのプロフィールや様々な国のエピソードを語ってくださる中で、命の大切さや平和な生活、家族がいることの幸せなど、深く考えさせられるお話が続きました。
講演の中では、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が長期化する中、何か自分にも出来ることはないかと考え、行動したことを詳しく教えて頂きました。
現地ウクライナに行くことはできないため、隣国ポーランドにあるウクライナ避難所で生活をする子供たちに玩具を届けようという思いに賛同した県内の小中学校から段ボール28個分の玩具やぬいぐるみが集まり、今年2月にウクライナ避難所の子供たちに直接届けることができたそうです。避難所で暮らす子供たちは、笑顔が少なく疲れ果てている様子が見られたものの、玩具を渡すと子供たちは両手で握りしめて喜んだり、ぬいぐるみを抱きしめて優しい顔を見せたりしたそうです。「送ったぬいぐるみが子供たちの心の支えになるかもしれない」と今後も支援を続けてくことを決めたと中矢さんは話してくださりました。

中矢さんは、自分の経験してきたことをたくさんの人に伝え、玩具やぬいぐるみの寄付を募り、人の役に立てることをしていきたいと、語っていました。また、この活動を子供たちにも伝えることで、子供たち自身が「自分の玩具やぬいぐるみで人を助けることが出来るんだ、役に立てるんだ」ということを知り、前向きな気持ちが育つことも願っていると熱く語ってくださりました。
今回の交流会でも多くの玩具とぬいぐるみの寄付がありました。この寄付により、たくさんの子供の心が救われ、世界の悲しみが少しでも減ることを祈りたいです。